知らないと損!在宅介護で「自治体からもらえるお金」4つの制度まとめ
- 1 日前
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「今月も、こんなにかかるのか……」
テーブルに並んだデイサービスの利用料、紙おむつ代、介護食の費用。市役所に聞けば何か支援があるかもしれない——そう思いながらも、毎日の介護に追われて、調べる時間もない。これは、在宅で親を介護している多くのご家族に共通する風景です。
実は、自治体が独自に用意している「もらえるお金」や「現物支給」は、介護保険とは別にいくつもあります。でも、自分から申請しないともらえないものがほとんど。知らなかったために、数万円〜十数万円の支援を受け損ねている方が少なくありません。
この記事では、在宅で介護をする家族が「自治体から」受けられる支援を4つに整理してお伝えします。最後に「まず何をすればいいか」もまとめていますので、忙しい方はそこだけでも読んでみてください。

「お金がもらえるなんて知らなかった」——見落とされやすい理由
介護保険のサービスはケアマネジャーが案内してくれますが、自治体独自の支援はケアマネの業務範囲外であることも多く、情報が届きにくいのが実情です。さらに、制度の名前が難しかったり、広報誌の片隅に小さく載っているだけだったりして、存在自体を知らないまま過ごしている方がたくさんいます。
⚠ ここが大切
自治体の支援制度は、基本的に「申請しないともらえない」仕組みです。自動的に振り込まれることはありません。まず「知ること」が、支援を受けるための最初のステップです。
在宅介護で知っておきたい4つの「自治体からもらえるお金」

① 家族介護慰労金(年額10万〜12万円)
自宅で重度の介護をしている家族に対して、自治体が年に一度、現金を支給する制度です。多くの自治体で年額10万円が支給されています。
基本的な支給条件(自治体により異なります)
要介護度:要介護4〜5の認定を受けている方を在宅で介護していること(一部の自治体では要介護2〜3+認知症の方も対象)
介護保険サービス:過去1年間、介護保険サービスをほぼ利用していないこと(年間10日以内のショートステイ等を除く)
世帯の所得:市民税非課税世帯であること
同居:要介護者と同居して介護していること
「1年間サービスを使っていない」という条件がかなり厳しいため、すべての方が対象になるわけではありません。ただ、離島やへき地など介護サービスが十分でない地域や、ご家族の意思で在宅介護を続けている場合には、該当する可能性があります。
⚠ 申請期間に注意
申請の受付期間は年に1回、期間が限られている自治体が多いです(例:毎年7月の1か月間など)。期間を過ぎると、その年度の支給は受けられなくなります。お住まいの自治体の広報誌やウェブサイトで事前に確認しておきましょう。
② 住宅改修費(介護保険20万円+自治体の上乗せ)
手すりの設置、段差の解消、トイレの洋式化など、自宅のバリアフリー化にかかる費用は、介護保険から上限20万円まで支給されます(自己負担は1〜3割)。1割負担の方なら、実質の自己負担は2万円で20万円分の工事ができる計算です。
さらに見落とされがちなのが、自治体が独自に行っている上乗せ補助です。介護保険の20万円では足りない部分を、数万円〜数十万円カバーしてくれる自治体もあります。金額や条件は自治体ごとに大きく異なりますので、お住まいの市区町村の高齢者福祉課に確認するのが確実です。
住宅改修のポイント
事前申請が必須:工事を始める前に市区町村に申請が必要です。先に工事してしまうと全額自己負担になることがあります
原則1人1回:生涯で20万円が上限ですが、要介護度が3段階以上上がった場合や転居した場合は再度利用できます
分割利用OK:20万円の枠を何回かに分けて使うこともできます
③ 紙おむつの支給・助成
紙おむつの費用は介護保険の対象外ですが、多くの自治体が独自におむつの現物支給や購入費の助成を行っています。毎月数千円の出費が続くものだけに、知っているかどうかで家計への影響が大きく変わります。
たとえば、要介護度や所得に応じて月額2,000円〜8,000円相当のおむつが届く自治体や、入院中のおむつ購入費を助成してくれるところもあります。対象となる要介護度は自治体によって異なり、要介護1から対象の地域もあれば、要介護3以上としている地域もあります。
お住まいの自治体の「高齢者福祉」のページで「紙おむつ」と検索すると、制度の有無や条件が確認できます。
④ 介護休業給付金(賃金の67%)
これは自治体からではなく雇用保険の制度ですが、「家族の介護でもらえるお金」として非常に重要なのでここでご紹介します。
会社を辞めずに介護のために休業すると、雇用保険から休業前の賃金の67%が支給されます。1人の家族につき最大93日間、最大3回まで分割して取得できます。
パートや契約社員でも、雇用保険に加入していれば対象になりえます(有期雇用の方は、休業開始予定日から93日経過後6か月以内に契約満了が明らかでないこと等の追加条件があります)。
介護休業給付金のざっくり試算
月給30万円の方が93日間(約3か月)休業した場合:30万円 ÷ 30日 × 67% × 93日 = 約62万円※賃金日額には上限・下限があり、実際の金額は異なる場合があります。詳しくはハローワークにご確認ください。
厚生労働省の調査によると、介護・看護を理由とする離職は年間約9.3万人にのぼります(「雇用動向調査」2024年)。「辞めるしかない」と思い込む前に、まずは勤務先の人事部門やハローワークに介護休業の制度について相談してみてください。

まず何をすればいい?最初の一歩
「うちは対象になるのかな?」と思ったら、次のステップを試してみてください。
3つのステップ
ステップ1:お住まいの市区町村のホームページで「高齢者 サービス一覧」「介護 助成」と検索する
ステップ2:地域包括支援センターに電話する(介護保険証に連絡先が載っています)。「在宅で介護しているのですが、使える制度を教えてほしい」と伝えるだけでOKです
ステップ3:担当のケアマネジャーがいれば、「自治体独自の支援で使えるものはありますか?」と聞いてみる
特に地域包括支援センターは、介護にまつわるあらゆる相談の入口です。「こんなこと聞いていいのかな」と思うようなことでも大丈夫。制度に詳しいスタッフが、ご家庭の状況に合った支援を一緒に探してくれます。
📝 この記事のまとめ
家族介護慰労金:自治体から年額10万〜12万円が支給される制度。条件は厳しめだが、該当すれば毎年もらえる
住宅改修費:介護保険の20万円に加え、自治体独自の上乗せ補助がある場合も。事前申請が必須
紙おむつ支給・助成:介護保険の対象外だが、多くの自治体が現物支給や購入費の助成を実施
介護休業給付金:賃金の67%が最大93日間支給される雇用保険の制度。介護離職を防ぐ重要な支え
どの制度も自分から申請しないともらえない。まずは地域包括支援センターや自治体窓口に相談を
※本記事は2026年8月時点の情報をもとに作成しています。制度の内容や条件は自治体によって異なり、今後変更される可能性があります。具体的な手続きやご家庭の状況については、お住まいの自治体の窓口や地域包括支援センター、担当のケアマネジャーにご相談ください。



