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2027年の介護保険改正をわかりやすく|家族が知るべき「決まったこと」と「これから」

19 時間前
読了時間: 7分


そもそも「2027年の介護保険改正」って何のこと?


介護保険は、3年をひと区切りとして定期的に見直される仕組みになっています。次の区切りが2027年4月から始まるため、それに合わせて制度の一部が変わります。「2027年の介護保険改正はいつから?」と気になる方も多いですが、多くの改正は2027年(令和9年)4月1日からが原則です(一部は時期をずらして段階的に始まります)。


大きな流れとしては、2026年6月に、介護保険法を含む関連法の改正がすでに成立しました。そのうえで、お金の負担に関わる一部のテーマは、まだ結論が出ておらず、引き続き話し合いが続いている、という状況です。


なぜ今、見直されるの?


  • 高齢者が増え続ける:これから高齢者人口がピークに近づき、介護を必要とする人がさらに増えていきます。

  • 支える現役世代が減る:保険料を負担する働く世代が減り、制度を長く続けるための工夫が必要になっています。

  • 介護の担い手も不足:人手不足のなかで、地域ごとにサービスをどう維持するかが課題になっています。


つまり今回の見直しは、「制度をこの先も続けていくため」の調整、と考えるとイメージしやすいかもしれません。



すでに決まったこと(2026年に成立)


2026年6月に成立した改正には、ご家族に関係しそうなものがいくつか含まれています。ここでは代表的なものを、身近な言葉で見ていきます。


① 有料老人ホームに「登録制」が導入される


中重度の介護が必要な方などが入る一部の有料老人ホームについて、都道府県などに登録する仕組みが新しく設けられます。これは、施設のサービス内容を事前に確認できるようにし、利用者を守る狙いがあるとされています。施設を探すご家族にとっては、選ぶときの安心材料が一つ増える方向の変更、と受け止めておくとよいでしょう。


② ケアマネジャーの資格「更新制」が廃止される


これまでケアマネジャー(介護の相談・計画づくりの専門職)には、資格を5年ごとに更新する仕組みがありましたが、この「更新制」が廃止されることになりました。あわせて研修のあり方も見直されます(研修そのものが全てなくなるわけではありません)。現場の負担が重いと指摘されていたためで、人手不足のなかで働き続けやすくする狙いがあります。ご家族から見れば、身近な相談相手であるケアマネジャーが安定して働ける環境づくり、という位置づけです。


③ 人口減少地域向けの新しいサービスの仕組み


過疎化が進む地域でも介護サービスを続けられるよう、運営の基準を地域の実情に合わせて柔軟にできる新しい仕組みが設けられます。「近くにサービスがなくて困る」という地域の不安に応えるための調整です。


⚠ ここが大切:住宅型ホームの入居者は要チェック


登録の対象となる一部の有料老人ホームでは、入居者向けの新しいケアマネジメント(ケアプラン作成・生活相談)の仕組みがつくられ、原則1割(所得に応じて2〜3割の場合あり)の自己負担が発生する見込みです。これは一般の在宅で受けるケアマネジメント(現在は自己負担なし)とは別の話です。ご家族が住宅型の有料老人ホームを検討している場合は、費用の内訳を施設によく確認しておくと安心です。なお、細かい金額や始まる時期は今後の詳しい決定を待つ段階です。


すでに決まったこと(2026年に成立)


これから議論される「お金」の3つのテーマ


一方で、家計に直接ひびきそうなお金のテーマは、今回の法改正には盛り込まれず、引き続き議論が続いています。いずれも過去の見直しで何度か先送りされてきた、いわば「宿題」です。まだ決定ではないので、必要以上に心配しすぎず、動きを見守るのがよい段階です。


テーマ1:2割負担になる人の範囲を広げるか


今は所得に応じて自己負担が1割・2割・3割に分かれています。このうち2割負担になる所得の基準を引き下げ、対象を広げるかどうかが議論されています。実現すれば、これまで1割だった一部の方の負担が増える可能性があります。ただし急な負担増をやわらげる配慮も同時に検討されており、まだ結論は出ていません。


テーマ2:ケアプランづくりを有料にするか


在宅で介護を受けるとき、ケアマネジャーがつくるケアプラン(介護の計画)は、今は利用者の自己負担がありません。ここに一定の自己負担を求めるかどうかが検討されています。現場からは「相談しづらくなる」という反対の声も強く、こちらも決着していません。


テーマ3:軽度の人の一部サービスを市町村の事業に移すか


比較的介護度の軽い方(要介護1・2)が使う訪問介護・通所介護の一部を、市町村が運営する事業に移す案も議論されています。移った場合、住む地域によって受けられる内容に差が出る可能性が指摘されており、慎重な意見が根強くあります。


⚠ 押さえておきたいポイント


この3つはまだ「検討中」で、決定ではありません。政府は2025年末の時点でいったん結論を見送り、2026年度末(2027年3月頃)までに結論を出す方針を示しています。「もう負担が増えることが決まった」という情報を見かけても、まずは決定なのか検討段階なのかを確かめると、不安に振り回されずにすみます。



家族が今からできる、無理のない備え


まだ決まっていないことが多い今、あわてて何かを契約したり、大きな決断を急ぐ必要はありません。できるのは、変化があっても落ち着いて対応できるように、足元を整えておくことです。


今日からできる3つのこと


  • 今の自己負担割合を確認する:親御さんの「介護保険負担割合証」を見れば、現在1割・2割・3割のどれかが分かります。

  • 担当ケアマネジャーに一言たずねておく:「制度が変わりそうと聞いたけれど、うちに関係ありそうですか?」と気軽に相談を。身近な専門家がいちばん頼りになります。

  • 公的な情報で確かめる:不安をあおる情報より、市区町村の窓口や厚生労働省などの公的な発表を基準にすると安心です。


制度は変わっても、「困ったときに相談できる先を知っている」ことが、いちばんの備えになります。まずは身近な窓口とのつながりを持っておきましょう。



まとめ


  • 2027年の介護保険改正は2027年4月に向けて進み、関連法は2026年6月にすでに成立している。

  • 決まったこと:有料老人ホームの登録制、ケアマネの資格更新制の廃止、人口減少地域向けの新しい仕組みなど。

  • 議論中:2割負担の対象拡大、ケアプランの有料化、軽度者サービスの市町村移行の3つ。まだ決定ではない。

  • 家族の備え:今の負担割合を確認し、ケアマネジャーに相談し、公的な情報で確かめておく。


ニュースの見出しだけを見ると不安になりますが、中身を「決まったこと」と「これから」に分けて眺めれば、今すぐ困ることは多くありません。落ち着いて、必要な備えから一つずつ進めていきましょう。



📋 参考・参照情報


※掲載情報は執筆時点のものです。制度・数値は改定される場合がありますので、最新情報は各機関の公式サイトをご確認ください。

※本記事は2026年9月時点の情報をもとに作成しています。制度は今後変わる可能性があり、議論中の内容は最終的な決定とは異なる場合があります。自己負担割合や具体的な手続き、ご家庭の状況については、お住まいの自治体の窓口や担当のケアマネジャー等の専門家にご相談ください。

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