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生活保護の特例加算が月2,500円に|実際いくら増える?世帯別早見表【2026年10月】

11 分前
読了時間: 7分

先に結論


  • 特例加算は2026年10月から1年間、1人あたり月2,500円(+1,000円)

  • ただし全員が「人数×1,000円」増えるわけではない。都市部を中心に、増額が小さい・変わらない世帯がある

  • 入院中・介護施設に入所中の方は月1,000円のまま

  • 特別な申請は不要。正確な金額は福祉事務所からの決定通知で確認を



Q1. 生活保護の「特例加算」とは?2026年10月から何が変わった?


A. 特例加算とは、物価の上昇が続くなかで、生活扶助(食費・光熱費・日用品など毎日の暮らしにあてるお金)に期間を区切って上乗せされている加算です。2023年度から始まり、物価高に合わせて段階的に引き上げられてきました。


期間

特例加算(1人あたり・月額)

2023年10月〜2025年9月

1,000円

2025年10月〜2026年9月

1,500円

2026年10月〜2027年9月

2,500円


今回の2,500円への引き上げは、厚生労働省が正式に決め、2026年10月から実施されている決定事項です。単純計算では、1人世帯で月1,000円、2人世帯で月2,000円、3人世帯で月3,000円の増額になります。



Q2. 生活保護の特例加算の引き上げで、全員が「1人1,000円」増えるの?


A. いいえ。特例加算の上乗せ分は1人1,000円増えますが、受け取る生活扶助の総額が同じだけ増えるとは限りません。


生活扶助の金額は、「基準額」に「特例加算」を足し、さらに「経過的加算」などで調整して決まります。今回、特例加算が増えたのに合わせて経過的加算も調整されたため、世帯の人数や年齢、住んでいる地域によっては、総額が少ししか増えない、あるいはまったく変わらないケースが出ています。


「1,000円増えるはずなのにおかしい」と感じても、それだけで計算の誤りとは限りません。次のQ3で、実際の増え方を見てみましょう。


生活保護の特例加算の引き上げで、全員が「1人1,000円」増えるの?


Q3. 特例加算2,500円で実際にいくら増える?世帯別・級地別の早見表


A. 厚生労働省が示しているモデル世帯の生活扶助基準額で、2026年9月まで(令和7年度基準)と2026年10月から(令和8年度基準)を比べた「増えた額」が下の表です。


※「級地」とは、地域ごとの生活水準の違いに応じて市区町村ごとに決められた区分で、1級地-1から3級地-2までの6段階があります。厚生労働省の資料では、1級地-1の例として東京23区・横浜市・大阪市、2級地-1の例として秋田市・静岡市・高知市、3級地-2の例として結城市・宇和島市などが挙げられています。下の表は6段階のうち3つを抜き出したものです。ご自分の級地は福祉事務所で確認できます。


世帯のタイプ

1級地-1


(東京23区など)

2級地-1


(静岡市など)

3級地-2


(宇和島市など)

高齢単身(65歳)

0円

+1,000円

+1,000円

高齢単身(75歳)

0円

+1,000円

+1,000円

高齢夫婦(65歳)

+2,000円

+2,000円

+2,000円

高齢夫婦(75歳)

+80円

+2,000円

+2,000円

単身(50代)

0円

+1,000円

+1,000円

母子世帯(親30代・子1人)

+1,610円

+2,000円

+2,000円

夫婦と子1人(3人世帯)

+2,660円

+3,000円

+3,000円


出典:厚生労働省「第55回社会保障審議会生活保護基準部会 資料4 令和8年度生活扶助基準の見直しについて」(2026年2月27日)の世帯類型別基準額をもとに、増えた額を計算(資料では「基準案」として示された額。その後同じ内容で実施)。生活扶助(第1類・第2類と特例的な措置)のみで、住宅扶助・冬季加算・障害者加算などは含みません。


表を見ると、2級地-1・3級地-2のモデル世帯では「人数×1,000円」がそのまま増えています。一方、大都市(1級地-1)のひとり暮らしの高齢者は、増額が0円というケースがあります。年額にすると、ひとり暮らしでも年12,000円増える世帯と、まったく増えない世帯に分かれる計算です。



Q4. 特例加算が上がっても増えない世帯があるのはなぜ?損をしているの?


A. 損をしているわけではありません。理由は「従前額保障(じゅうぜんがくほしょう)」という仕組みにあります。


2023年の基準見直しでは、計算上は保護費が下がってしまう世帯がありました。そこで「計算上の基準額+特例加算」が以前(2023年9月時点)の基準額を下回る世帯には、以前の金額をそのまま保障することになっています。この保障は今回も続いています。


たとえば大都市の65歳ひとり暮らしの場合、計算上の基準額に2,500円を足しても、これまで保障されていた金額(76,880円)にまだ届きません。そのため、受け取る額は以前のまま据え置かれる、というわけです。


ここが大切:「増えない」=「下がらないよう守られている」


金額が変わらない世帯は、もともと計算上の額より高い金額で守られていた世帯です。今回の引き上げで「守られている額」に計算上の額が少し近づいた、と考えるとわかりやすいでしょう。



Q5. 介護施設に入所中・入院中の親の特例加算はどうなる?


A. 入院している方や介護施設に入所している方の特例加算は、月1,000円のまま据え置きです。2,500円にはなりません。


施設や病院では食事や光熱費などが現物で提供されているため、2023年度から変わらず月1,000円とされています。


ご家族が確認しておきたいこと


  • 世帯の中に、在宅の方(2,500円)と施設入所中の方(1,000円)が混在することがある

  • 入院・入所・退所・退院などで状況が変わったら、すぐに福祉事務所へ連絡する

  • 在宅に戻った月から加算額が変わる可能性があるため、通知を確認する



Q6. 特例加算の申請は必要?2,500円はいつまで続く?


A. 基本的に、特別な申請は必要ありません。国の基準が変わったときは、福祉事務所が職権で保護の内容を見直し、変更があれば書面で通知することになっています(「保護変更決定通知書」など、名称は自治体によって異なります)。


ただし、今回の2,500円は2026年10月から2027年9月までの1年間に限った措置です。2027年10月以降どうなるかは、まだ決まっていません。国は2027年度の予算を組む過程で改めて検討するとしています。家計の見通しを立てるときは、この加算がずっと続く前提にしないよう気をつけておきましょう。



Q7. 生活保護費の金額がおかしいと思ったらどうすればいい?


A. まずは担当のケースワーカー(福祉事務所の職員)に、遠慮せず説明を求めましょう。級地、世帯の人数、年齢、入院・入所の有無などで金額は変わるため、表の金額と違っていても誤りとは限りません。


確認するときのポイント


  • 決定通知書を手元に用意して、9月までと10月からの金額を見比べる

  • 「自分の世帯は従前額保障の対象か」を聞いてみる

  • 説明を聞いても納得できないときは、審査請求(決定の見直しを求める手続き)ができる。期限は原則、決定を知った日の翌日から3か月以内で、請求先は通知書に書かれている


ご本人が説明を受けるのが難しい場合は、ご家族が付き添うこともできます。ご家族だけで問い合わせる場合は、ご本人の同意が必要になることがあるので、事前に福祉事務所へ確認しておくと安心です。



まとめ:生活保護の特例加算2,500円で「いくら増えるか」は世帯ごとにちがう


この記事のまとめ


  • 生活保護の特例加算は、2026年10月から1年間、1人あたり月2,500円(+1,000円)

  • 国のモデル世帯では、2級地-1・3級地-2は「人数×1,000円」増える一方、1級地-1のひとり暮らしなどでは0円の世帯も

  • 増えないのは従前額保障で「以前の額が守られている」ため。損をしているわけではない

  • 介護施設入所中・入院中の方は月1,000円のまま

  • 申請は不要。2027年10月以降は未定なので、最新情報と決定通知をこまめに確認


物価の高い状況が続くなか、生活保護の特例加算の引き上げで「少しでも楽になるのか」は気になるところです。ご自身やご家族の正確な金額は、届いた決定通知書と、お住まいの地域の福祉事務所で確認してみてください。わからないことを尋ねるのは、決して迷惑なことではありません。

※本記事は2026年10月時点の情報をもとに作成しています。表の金額は国の資料に示されたモデル世帯のもので、個々の世帯の支給額とは異なる場合があります。制度は今後変わる可能性があります。具体的な金額や手続きについては、お住まいの地域の福祉事務所にご確認ください。



📋 参考・参照情報


※掲載情報は執筆時点のものです。制度・数値は改定される場合がありますので、最新情報は各機関の公式サイトをご確認ください。

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