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親の「あんた盗ったでしょ!」に心が折れそうな時。認知症の物盗られ妄想がスッと落ち着く「魔法の返し方」

  • marketing047680
  • 6 日前
  • 読了時間: 5分
物盗られ妄想
物盗られ妄想

認知症の介護をしているご家族にとって、精神的に最もつらい症状のひとつが「物盗られ妄想」です。

今まで大切に思ってきた親から、急に「あなたが私のお金を盗ったでしょ!」と犯人扱いされる…。頭では病気のせいだと分かっていても、言われた瞬間はグサッときますし、「違うよ!」と否定したくなるものです。

しかし、実はその場の“最初の対応”ひとつで、物盗られ妄想の興奮が収まるか、長引くかが決まってしまいます。

今回は、認知症の方特有の「物盗られ妄想」への正しい対応と、それを起こりにくくする予防策を、今日から使える実践的な形でお伝えします。





結論


まず結論からお伝えします。 物盗られ妄想に対して、「事実の正しさ」で勝とうとしてはいけません。

「盗っていない」と否定して説得するよりも、まずは「本人の不安を和らげる対応」が解決への近道です。 認知症施策の総合的な推進について(厚生労働省)物とられ妄想(国立長寿医療研究センター)


1. そもそも「物盗られ妄想」とは?なぜ起きるの?


物盗られ妄想とは
物盗られ妄想とは

国立長寿医療研究センターでは、周囲が何と言おうと「盗まれた」と信じ込んで考えを変えない状態を「物とられ妄想」と説明しています。

これは、アルツハイマー型認知症の初期によく見られる代表的な症状です。

厚生労働省の支援マニュアルでも、「物盗られ妄想などの被害妄想はアルツハイマー型認知症に多い」としたうえで、対応の基本が示されています。


なぜ本人は本気で「盗まれた」と思うのか?


決して意地悪で言っているわけではありません。

記憶障害(物忘れ)が進行し、自分でしまった場所を忘れてしまう「置き忘れ・しまい忘れ」が増えることが原因です。

本人は「自分で置いた記憶」だけがすっぽりと消えているため、「ここにない=誰かが持ち去った(盗んだ)」という解釈をしてしまうのです。

本人にとっては、紛れもない「現実」として物盗られ妄想の不安を感じています。


2. 物盗られ妄想が出た瞬間の「OK対応」と「NG対応」



物盗られ妄想が出た瞬間の対応
物盗られ妄想が出た瞬間の対応

ここが一番のポイントです。

物盗られ妄想が出たとき、厚生労働省の支援マニュアルでは以下の対応を推奨しています。

・まずは訴えに耳を貸し、穏やかに対応する

・本人の言っていることは否定せず、共感的な言葉をかける

・可能なら話題を変える、見守れる範囲で少し離れてみる


現場で使える「対応の型」


とっさの時に使えるフレーズを持っておきましょう。

✅最初の一言(共感) 「そう思うんだね」 「それはつらいね」 「無くなると心配だよね」

✅ 次の一手(行動) 「一緒に探そうか」

国立長寿医療研究センターも「頭から否定せずに、まずは一緒に探す」ことを推奨しています。


❌ 悪化させる「NG対応」


最も避けたほうがいいのは、“真っ向否定で勝負すること”です。

「盗ってないってば!」「勘違いだよ!」 このように正しさで押し返すと、本人の不安が強いほど、火に油を注ぐ結果になりがちです。

ここはグッとこらえて、まず「不安を下げること」を優先しましょう。




3. 物盗られ妄想を防ぐ・減らすための「環境の整え方」


物盗られ妄想を防ぐ・減らすための「環境の整え方」
物盗られ妄想を防ぐ・減らすための「環境の整え方」

対応だけでなく、家庭や施設でできる物盗られ妄想の予防策もあります。


① 見つかった物は「分かりやすい場所」へ


国立長寿医療研究センターでは、なくなった物が出てきたら「わかりやすいところに置きなおしましょう」としています。

「また無くなるかも」と隠してしまうと、また場所を忘れて「盗まれた」のループに入ってしまいます。


② 「見えにくさ」を放置しない


視力の低下や、眼鏡が合っていないことが「妄想の悪化要因」になり得るとされています。 「最近、見えにくそうにしているな」と感じたら、眼科受診や眼鏡の調整を検討してください。


予防のポイント: 1.見つかった物は「分かりやすい場所」に戻す(迷子を減らす)

2.視力・眼鏡の状態をチェックする


4. 物盗られ妄想がひどい時は医師や専門家へ


物盗られ妄想がひどい時は医師や専門家へ
物盗られ妄想がひどい時は医師や専門家へ

ご家族だけで抱え込む必要はありません。 物盗られ妄想の症状が強く出る場合、厚生労働省のガイドライン等では、以下のような段階的な対応が示されています。


・まずは環境調整やケアの変更(非薬物的介入)を検討する

・妄想が強い場合は、薬で症状を軽くできることがあるので医師に相談する

・他者へ危害を加える恐れがあるなど緊急性が高い場合は、専門医療機関へ紹介する

「もう限界かも」と感じたら、早めにケアマネジャーや医師に相談しましょう。 かかりつけ医のためのBPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン(厚生労働省)



まとめ:物盗られ妄想には「型」で対応しよう


物盗られ妄想は、本人にとって「大切な財産が無くなった」という強烈な不安が襲っている状態です。

だからこそ、こちらの「潔白」を証明するよりも、まず「安心」を手渡してあげてください。

1、否定しない・耳を貸す・共感する

2、「一緒に探そう」と提案する

3、必要なら話題を変える・距離をとる

4、見つかったら分かりやすい場所へ


全部を完璧にできなくても大丈夫です。「まずはこう返そう」という“型”がひとつあるだけで、その場のしんどさは随分と軽くなりますよ



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